山のすすめ③

長々と高尾山での出来事を事細かに書いてしまったが、この日を境に不安神経症の症状が結構良くなった感じがした。


今振り返ると、高尾山に登ったことで何が不安神経症に対してよかったかと言うと、


「不安だったけど、登れた」


ということを経験できたことだと思う。


登る前は調べると滑落の記事とか出てきて怖くなったし、経験がないからただ漠然と怖かった。でも実際行ってみると危ない箇所も確かにあるけど、注意すれば大丈夫だった。

何しろ幼稚園生とかが普通に遠足で登るくらいなのだから。

また、元々完璧主義で人の目をかなり気にするタイプなのだが、この時ばかりは他の人にどんどん抜かされようが装備は完全に素人だろうが、そんなことはどうでもよく感じた。

そういう細かいことは気にせず、ただひたすら頂上を目指すということが本当に不安神経症に効いたと思う。


そして、頂上に到達することは当然一つの目標を達成することになるので自己肯定感に繋がる。


何と言っても自然に囲まれた中で身体を動かし、汗を掻いて疲れることはとても清々しく、1回登って帰ってくるとすごくリフレッシュした気分になれる。

下山後に温泉に入るのもセットにするとなお最高だ。


まだまだ初心者ではあるが、その後月2くらいのペースで色んな山に行き、数ヶ月で片道2時間以上かかる1200m級の山にも登ることができ、少しずつ知識や筋力も付いてきていることを実感できている。

よくある話かもしれないが、階段の登り降りが全然きつく感じなくなった。


現在はコロナの影響で自粛中だが、落ち着いたらまた高尾山からスタートし、徐々にステップアップして富士山登頂を目指すと決めている。